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少女は上がる。
そして翼も穴から上がる。
「ふは~!!案外、振り落とされても何とかなるもんですね!!」
「人を踏み台にしといて言う台詞か!お前は!」
と翼は突っ込んだ。
「え~っと……悪者」
「…一応、助けた奴に対して“悪者”ってどういうことだよ…。」
少女はニヤリと笑いながら
「フッフッフッ…隠そうたって、そうはいきませんよ!だって貴方、“目つきが悪い”から!!」
少女は決め顔でビシッと翼を指差す。
翼はジト目で深い溜め息をつくと
「オレの“目つきが悪い”のは生まれつきなんだが…。」
「…………だって、盗撮しようとしたから!」
「都合が悪くなったら、またそれかよ!じゃあ今、お前が履いてるものはなんだ?」
「ホットパンツです!!」
「自分でホットパンツって言ってんじゃねーか!!」
翼は凄まじく突っ込んだ。
「あ、あの……」
女性が翼に寄る。
「ああ、悪い悪い。『天国』行きのバス停だろ?案内するわ。」
そう言うと翼は無礼な少女を放っておき、女性を『天国』のバス停まで案内する。
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