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アスタロトは続ける。
「仮に翼が貴女に対して酷いことをしたのならば、上に立つ者として謝罪をせねばと思っていました。けれど、貴女は翼が何もしていないのにも関わらず、彼を“悪者”呼ばわりしている。それは彼の“目つきが悪い”からそう言っているのですか?」
「そうです!だから翼さんは」
「白雪さん。いい加減、私にも堪忍袋の緒というものがあります。これ以上、私と同じベルゼブブの“眷属”である翼を侮辱するのであれば、こちらとしても考えがあります。」
アスタロトの声に少しばかり怒気が感じられる。
「何でですか?私みたいな美人で可愛い女の子が何を言ったって…」
「白雪さん。貴女は何か勘違いなされていらっしゃるようだが、ひとつ言わせて頂こう。貴女の言っているそれはただの“偏見”です。」
「偏見?」
アスタロトは静かに頷く。
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