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その頃、マンションの中では
「じゃあ、さっきの子は会ったばかりで何も知らないのね?」
ベルゼブブは翼に白雪のことを聞いていた。
「ああ…。ただ」
「ただ?」
翼はベルゼブブを見ると
「よくはわからねーけど……アイツ、オレとは違う“波長”ってのかな…そんな感じがするんだ。『天使』なのか『堕天使』なのかはわからねーけど…。」
「波長…ね…。」
ベルゼブブもうーんと唸る。
「翼。今日はもう良いから、休みなさい。」
「え?でも」
するとベルゼブブはムッと頬を膨らませると翼の額に軽くデコピンをする。
「翼。さっきのことでまた過去を思い出して欲しくないから言っているの。それに貴方、この前、熱が出てたのにまた人助けしてたそうじゃない。無理はするなって言ったでしょ!!」
翼はバツが悪そうに顔を逸らす。
ベルゼブブは深い溜め息をつく。
「全くもう!私もアスタロトも心配したのよ…。翼、休める時にはちゃんと休みなさい。良いわね?」
「ごめん、ベル様。ありがとう。」
ベルゼブブは微笑むと翼の頭を撫でた。
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