♯2

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ベルゼブブは翼を休ませるとマンションを出る。 「ベルゼブブ様。」 「アスタロト、貴方も終わったの?」 マンションの近くにはアスタロトと白雪がいた。 アスタロトは深い溜め息をつくと 「ええ。終わったのは終わったのですが……彼女、部屋が無いから一室貸して欲しいとのことで…。」 アスタロトは深い溜め息をつき、白雪は何やら楽しそうである。 「はぁ……仕方ないわね。けれど、空いている部屋は一室しかないけど、文句は言わないで頂戴。」 「はいはーい!」 楽しそうな白雪だったが。 「こんなの聞いてない……。」 とさっきの楽しそうなのとは裏腹に今はご立腹である。 その理由は ベルゼブブが用意した部屋はマンションの外は少々、廃れたように見えるが、部屋は割と綺麗だった。見た目が良くないことで白雪は拗ねていたのだった。 「さっき、文句は言わないって言ったじゃない…。」 と深い溜め息をついて、呆れるベルゼブブ。 「やだ!さっきのところが良い!!翼さんと変えてください!!」 アスタロトが深い溜め息混じりに 「白雪さん、それは無理な話です。ここが嫌なら、“ご自身で部屋を探す”しかありませんよ。」 「やだやだやだやだやだやだや」 白雪が突然、駄々をこねるのを止めた。 それどころか顔色が血の気が引いたように真っ青になっている。
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