♯2

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白雪の周りにはオオスズメバチが数匹囲んでいる。 「私も同性の子に手をあげたくないけれど……あんまり我が儘言うなら、“自分で部屋を探しなさい”。」 「す、すいません…。ここにします…。」 ベルゼブブのドスの効いた声に白雪は我が儘を言うのを止めた。 アスタロトは深い溜め息をつく。 「白雪…ちゃん…だったかしら?」 「はい、そうです!おばさ」 するとまた白雪の顔色が真っ青になった。今度は数匹の蠍達が白雪を囲む。 「見てる限り私とあんたはそうそう年変わらないんだけどね…?それに部屋を貸した人に対してあんたはそれが礼儀なのかしら?」 「す、すいません…。お幾つで?」 「18だけど?」 「18…?いやいやいや…そんなわけ(嘘…私より下…)」 ちなみに白雪は19歳である。 「白雪さん。貴女とは違って、ベルゼブブ様は嘘は吐いてませんので、あしからず。」 「………」 白雪は何も言えなくなった。するとベルゼブブは白雪の手に何かを乗せる。 「この部屋の鍵よ。無くしたら、弁償してもらうからね。」 「あ、はあ…。」 白雪は部屋の鍵を受け取った。 そしてベルゼブブとアスタロトは去って行った。
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