2人が本棚に入れています
本棚に追加
白雪の周りにはオオスズメバチが数匹囲んでいる。
「私も同性の子に手をあげたくないけれど……あんまり我が儘言うなら、“自分で部屋を探しなさい”。」
「す、すいません…。ここにします…。」
ベルゼブブのドスの効いた声に白雪は我が儘を言うのを止めた。
アスタロトは深い溜め息をつく。
「白雪…ちゃん…だったかしら?」
「はい、そうです!おばさ」
するとまた白雪の顔色が真っ青になった。今度は数匹の蠍達が白雪を囲む。
「見てる限り私とあんたはそうそう年変わらないんだけどね…?それに部屋を貸した人に対してあんたはそれが礼儀なのかしら?」
「す、すいません…。お幾つで?」
「18だけど?」
「18…?いやいやいや…そんなわけ(嘘…私より下…)」
ちなみに白雪は19歳である。
「白雪さん。貴女とは違って、ベルゼブブ様は嘘は吐いてませんので、あしからず。」
「………」
白雪は何も言えなくなった。するとベルゼブブは白雪の手に何かを乗せる。
「この部屋の鍵よ。無くしたら、弁償してもらうからね。」
「あ、はあ…。」
白雪は部屋の鍵を受け取った。
そしてベルゼブブとアスタロトは去って行った。
最初のコメントを投稿しよう!