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アスタロトは深い溜め息をつくと
「もしかすると、彼女と何者かによる“悪戯”。偶然なようで何か関係があるのかもしれませんね…。」
2人は頷いた。
そして話を終えると3人は会計を済ませ、レストランを出る。
「アスタロト、今日はここまでで良いわ。貴方も早く帰りなさい。」
とベルゼブブ。
「わかりました。では、また明日。」
「ええ。」
アスタロトは翼を広げる。
蝙蝠のような美しい漆黒の翼だった。
「では、お休みなさいませ。ベルゼブブ様、ミカエル殿。」
「お休みなさい。」
「じゃあな、アスタロト。」
2人は飛び去るアスタロトを見送った。
「さてと」
「きゃっ!!」
ミカエルはベルゼブブをひょいと抱える。
「俺達も“愛の巣”に」
「何が愛の巣よ!!私達は“幼馴染み”でしょう!?」
と言うが顔が既に真っ赤になるベルゼブブ。え~。と言うとミカエルは唇を尖らせる。
「良いじゃねーか。“俺達の仲”なんだからよ。」
とニヤリと笑うとミカエルは純白で美しい6つの大きな翼を広げる。
悪魔とはまた違い、純白で美しい6つの翼は彼が天使の中でも上級である証だ。
ミカエルは跳躍するとそのままどこかへと飛び去って行った。
夜は静かに更けていく。
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