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そんな頃、静かな住宅地の上空―――
「ああああああ~!落ちる~!落ちますよ~!!」
とある少女は上空で真っ逆様になっていた。
少女の足を掴んでいるのは黒っぽい灰色の翼を広げた青年だった。
少女は藍色の長髪に同じ色の瞳をしており、デニムのジャケットに中には黒のタンクトップ、下はホットパンツに黒のハイソックス、茶色のショートブーツを履いている。
一方の青年はあちこち跳ね上がった独特の癖のある赤みがかった茶髪に同じ色のつり上がった目をしており、黒の皮ジャケットに中には白い半袖シャツ、黒いジーパンに腰につけたベルトにはチェーンなどたくさんジャラジャラした小物をつけ、黒の革靴を履いている。
「うるさい、バカ女。ここから落ちれば、お前は死ぬなぁ!!」
と青年はハハハと高笑う。
「うわぁ…。そんな幼稚な人ならまぁ、モテませんよね!!その可愛い“悪魔さん”が振り向かないのも納得ですね!!」
と悪気のない一言。
だがしかし、青年は青筋がブチッと切れる音がするほどに少女を睨む。
「ああ゛?死にてぇかコラ?この“イケメン”なオレ様がモテないだと…?」
「え?イケメン!?イケメンどこ??」
少女はキョロキョロとあちこちを見ては青年の方を一切見ない。
「おい…アマ、このオレ様が“イケメン”だ!!まぁ、テメェのその節穴の開いた目じゃ」
「え?堕天使さんがイケメン?美人で可愛い女の子を振り回して、“殺す”のを楽しんでそうな堕天使さんがイケメン??ただのバカなんじゃ…」
すると堕天使の青年は少女をブンブンと振り回す。
振り回される少女はあ~あ~と言いながら、堕天使にされるがままになっている。
「とりあえず、死ね!!」
そして少女の足を離すと少女を落下させる。
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