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「ねえユカリ、オレどこに寝よう?」
お風呂から上がったリリーは眠そうに目をこすり言った。
余談だが今リリーが着ている服は、紫の元彼が置いていった服なのだが、紫の元彼の身長は180近く、結構ガタイが良かった。反対にリリーは170くらいの身長に、細身。
やっぱりダボダボだなあ、紫はふふっと小さく笑った。
「うーん、お客さん用の布団が一式あるから、ダイニングで…」
そう言っている途中で、紫はふと違和感を覚える。
もう1度リリーの姿をじーっと見る。
「?」
紫に見つめられ、何?という顔でリリーは首を傾げる。
「…!天使くん!…羽は…?」
羽のある天使くんが、普通に服着れるなんて可笑しいじゃないのよ!はじめ着てた服も背中は結構がっつり開いてたし
違和感の正体が分かった紫は、身を乗りだしリリーに尋ねる。
「ああ!羽しまえるんだ!」
「しまう?」
そう!とリリーは頷く。
「えっとねー、仕組みはよく説明出来ないんだけど…人間みたいなつるんとした背中に出来るの!ああ、でもね長い時間しまっておくのは出来ないんだ、なんだかムズムズしちゃって…」
折角用意して貰ったんだけど、そう最後に良いリリーはバサッと上着を脱ぐ。
「あんまり、上の服は着ないでおくよ。」
「え、あうん。でも、風邪ひいちゃうわよ!」
リリーから服を渡された紫は、心配げに言う。
そんな紫の言葉にキョトンとしたが
「…オレたち風邪ひかないから」
眩しいほどキラキラした笑顔でリリーは言った。
「………あ、そうなんですね。」
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