プレゼントの中身はチョコより甘く、危ないもの。

7/7
前へ
/7ページ
次へ
「それで、さっき何言おうとしてたんですか?」 「――!?」  ビクッと震えたのは気のせいじゃない。  する理由が分からないが、また彼女は睨んできた。 「……もう知らない!」 「な、何が?」 「だから、もう知らないのっ!」  急にどうした?  不機嫌気味に横を向いた彼女はしかめっ面になっていた。  苦笑いを隠し切れなかったが、彼女は顔を上げ、俺と目が合った。 「許してほしい?」 「許す……? 別にしなくても、それよりもっとばとぉ――あっ、許してほしいです」  圧というかなんというか……。女子にはなにか恐ろしいオーラを持っているのだろう。  ……殺気?  頭を少し下げると、彼女は不敵に笑う。 「じゃあ私のこと、あゆって呼んでくれるなら許す。私も君のこと、翔って呼ぶから」 「は、はい……どうぞ」 「それと敬語じゃなくていいよ」 「……俺も、敬語じゃなくていい」  つか、何この雰囲気。パンツとかの話はどこへ!?
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加