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「なあハム。この頑丈そうな扉をどうやって開けたものだろう?」
六十塔のおどろおどろしい門は硬く閉ざされており、吉宗は悩みました。
「そんなんウチが知るかいな。それをなんとかするのがお前の仕事やろ」
「よし! 俺も男だ。こんな門の一つや二つ、鉄拳でぶち破る!」
「おお! ええやないの。お前ゾンビになって男らしゅうなったやん」
ほめられた吉宗は気を集中し、大きく息を吸って顔を真っ赤にしました。
「はああああ! 六甲おろし熱風拳!」
唸りを上げた吉宗の拳が門に直撃し、大きな亀裂が入りました。
「ちょっと痛いじゃないのお。そこはワシのお腹よお嫌ねえ」
「アカン! これは門やのうて妖怪や! ぬりかべ的なやっちゃで!」
ついでに吉宗の拳もバッキバキに砕けておりました。大ピンチです。
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