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「ペアルック!?蒼馬がそんなこと考えてくれていたなんて……。あと2日しかないからさすがに無理ですよね。でも本当に敏光さまTシャツが手に入るなんて嬉しい!ありがとう蒼馬」
感謝の意味を込めてなのかどうか不明だが、柚衣が背伸びをしてキスをしようとした。
しかし身長差のせいで残念ながら頬までは届きそうにない。
だから敏感に察知した蒼馬は身を屈め、唇で受け止めてやる。
「えっ!ちょ、ちょっと、そんなつもりじゃ!!」
真っ赤になって抗議してくる柚衣にさらに爆弾を落としてやる。
「さっきはイケメンと楽しそうだったな。お前が居なくなって俺がどれだけ心配したと思ってるんだ」
「だってあれは!蒼馬が知らない女の人を連れて走り去ってしまったから」
確かにそうだけど。
可愛げのない反論してくるとは、仕置きが必要だ。
二度と他の男に近寄らないように躾直さないとな……。
それにしてもさっき猫カフェにいた男。
伊達、とかいう名前だったか?アルバイト店員らしいが、どうもそれだけではなさそうだ。
物腰は柔らかいし、見た目の雰囲気もゆるふわな今時の若者って感じだが、独特の存在感を放っていた。
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