3

2/4
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
放課後、そのまま仲良く連れ立って学校を出ていく訳にはいかないので、夕方に某所で待ち合わせた蒼馬と柚衣。 「大丈夫?寝不足なんでしょ蒼馬。今日の蒼馬なんか変だったから心配になっちゃった。だってみんな『先生辞めるんじゃね?』なんて噂になってたし」 「そんな噂はほっとけばすぐに消えるから気にするな。この近くのコンビニだと誰に見られるか分からないから、ちょっと遠出しよう」 ちょっとしたデート気分。 柚衣は平日なのにこうして蒼馬と一緒にすごせるのが嬉しかった。 それだけではない。今から敏光Tシャツをもらうことができるなんてウキウキせずにはいられない。 郊外に向け車を走らせること約1時間。 ちょうど見つけたコンビニの駐車場に車を停めて店内へ。 ポイントを確認した店員がカランカランとベルを鳴らす。 「おめでとうございます!『猫の爪 冬のパン祭り』100ポイント獲得です!」 店内にいた買い物客がザワつきだした。 「景品の敏光Tシャツはこちらではお渡しできないことになっています。こちらまで受け取りに行ってください」 店員から1枚のカードを渡される。 そこにはある猫カフェの場所が記されてあった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!