第一話、僕はお父さんの操り人形。

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第一話、僕はお父さんの操り人形。

影松side 「影松!お前は馬鹿か!!」 ドスッ、と鳩尾を殴られ、次は蹴られ、僕はその場に倒れ込んだ。 「ご、ごめんなさい…お父さん。僕の持ってるお金で、あの肉買えなかったの…。」 僕は泣きながらお父さんに謝った。 「影松、謝るんじゃねえだろ。謝るくらいなら…コンビニでも行って何か盗って来い。」 本当は嫌だった。でも、怒られたくない。 そんな時はいつも、お父さんが水を飲ませてくれる。 水って、こんな味なんだ… 何か、フワフワする気持ち。 頭がボーッとして、何も考えられなくなって。 そして、そのフワフワした気持ちで 僕はお父さんに尽くして。 食べ物飲み物、仕事に使う物。 みんな僕が調達して帰るんだ。 でも、その時は違っていた。 僕は出会ってしまった。 僕の、兄さん達に。
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