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チョロ松side
あの子、僕達六つ子に似てるんだよな。
姿だけじゃなくて、
まるで…僕達六つ子を混ぜあわせて出来た感じ。
あの子は殆ど話さなかったけど、
未成年だって事は教えてくれた。
あとの事は何も教えてくれなかった。
僕は彼を見送った後、家に帰った。
居間でいびきをかいて寝ている僕の兄おそ松。
たぶん、僕の帰りを待っていたんだろう。
他の奴等は自分の部屋で寝ている。
何だろう、この胸騒ぎは。
あの子が帰ってから、あの子の事ばかり考えてしまう。
あの子の万引きは、自分の意志じゃないとしたら……?
誰かに命令されて、逆らえずにやった事だとしたら……?
あの子はきっとまた、命令されて万引きするだろう。
そんなの……駄目だ。
僕達の所で教育させないと。
良い事と悪い事の区別を教えてあげないと。
僕は家を飛び出して彼を探した。
おそ松兄さんが寝たフリして僕を見ていた事も知らずに。
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