王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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【4話】 円でキュンキュンしていると、なにやら廊下からバタバタと足音が聞こえてきた。 それはこの部屋の前で止まり、次にバッタァァンとドアを吹き飛ばす勢いで開けられた。 そして、そこから現れたのは… 「ふ、副委員長!!!今、委員長からメールが来て!!!」 肩でゼェゼェと息を吐く、黒髪眼鏡。 「ついに、幻の委員長に会えるんっすかぁぁぁぁ!!!???俺、感激で前が見えないですー!!!!!!」 なにやら、うっすらと目に涙を浮かべて叫んでいる茶髪。 「ついに現れやがったな!!!ツラ拝ませろオラァァ!!!」 喧嘩腰満載でメンチを切る、青髪不良。 そんな3人は、一斉に叫んだ。 「「「で、委員長はどこだ(ですか)(っすか)!!????」」」 いきなり現れた濃いメンバーに、俺はぽっかーん。 あぁ、いや。来るってのは分かってたけど。 なんか、皆さんテンションたっかいなー(笑) てか、この3人を呼び出したのは俺だし。 ほら、風紀室にくる前に送ったメール。 あれは、蓮と円と各学年の風紀幹部に、風紀室に集まるように送ったものだったのだ。 俺は、風紀でこの5人のメアドしかしらない。 風紀副委員長の蓮と、それを補佐する円。 他3人は1・2・3学年のまとめ役。 幹部だ。 ……が、ぶっちゃけると実際会うのはこれが初めてで……… メアドと名前は携帯に登録してるから知ってるが、名前と顔が一致せず。 つまり、誰が誰だか分からない。 さっきから、眼鏡君と茶髪君は円に詰めより。 青髪不良さんは蓮に詰め寄って、それぞれ「委員長は何処にいる!!」と騒いでいる。 そろそろ俺の存在に触れてほしいな…………… あれか。 俺の存在が薄いってか。 どうもありがとうっ!!←ヤケクソ だけど、負けない!! 俺は男の子だもん!!←二回目 それに、そんなに委員長である俺に会いたかったのかと思うと、罪悪感がこみ上げてくる。 申し訳なかったな…
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