王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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そんな中、転入生に興味を示さなかった生徒会長と書記は、毎日毎日仕事に追われていた。 仕事もしないのに生徒会室に来て、ちやほや構われ満更でもない転入と、それを甘やかしギャアギャア騒ぐ副会長らを横目に、会長と書記は何日も寝れずに食事もカロリー○イトで済ませ、馬車馬のごとく二人で仕事をしていた。 そんな時、不眠不休だった会長は丁度タイミング良く現れた転入生の前で、階段の上でふらつき足を踏み外し転げ落ち意識を失ったのだった。 これが表向きな話。 真実を言えば、自分を邪険にした会長に癇癪を起こした転入生が、会長を階段から突き落とした……… らしい。 うん、まぁこっちが本当なんだが。 現場にいたのは転入生と会長だけであって目撃者は居ないらしく、この真実は知れ渡っては居ない。 それではなぜ俺が知っているか……、会長本人から聞いたから。 え、なんで本人から話を聞けたかって? あれだよ、あれ。 会長の藤谷 蜜埜(フジタニ ミツヤ)は俺の双子の妹・哀奈(アイナ)の彼氏。 2人は付き合っているのだ。 蜜埜が入院している病院に駆け込んだ哀奈が、本人から話を聞いて、俺に流したのだ。
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