王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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そんな視線を無視して、俺が病院で哀奈と話した事。 蜜埜の事ー…これからなすべき事、蓮に話した事を伝えた。 聞いた、カナたん・せっちゃん・ひぃりん・円。 それぞれの反応だった。 (因みに、さっきの変装の事も話したら(哀奈作だと)、全員にドン引きされた。俺もあれを渡されて着けろと言われた時と、同じ顔してた…) そして。 円とひぃりんは、俺についてきてくれると言ったがー…… カナたんとせっちゃんは少し違った。 「…委員長の話の通りに上手くいけば、学園に変革をもたらせ、学園の膿も出せます。 ですがー…」 「上手くいかなかったら、だろ? 生徒が俺らに付くか? 猿の影響があれども、生徒会の奴らのファンクラブ連中も、中々面倒くせぇぞ」 それも、今蜜埜(月ちゃんも監視してるよ!)が足止めしてくれている間に、事を進めたい。 ……つまり、あまり時間はかけれないって事。 下手すりゃ学園側を敵にまわして、今後の人生を潰すかもしれないー…… それでも。 「今が低底なんだから、これ以上悪くなることは無い。 それに、これには皆の協力が必要なんだー… だから、頼む……!!」 皆の。 自分自身のために。 ぶっ潰そうー…! ………わかってる。 カナたんも、せっちゃんも、俺の意見に反対しているわけでは無い。 ただ、把握と確認をしたいんだろう。 本当に、出来るのかー……… と。 ………… もしかしたら、失敗するかもしれない。 蜜埜辺りが我慢の限界を迎えて、哀奈が乗り込んでくるかも……しれない← ……………………うん、これは考えないようにしよう。 でも、 ここはもう、こう言うしか無い。 「俺を信じてくれ」 確証も、正解も、絶対も無い。 でも、俺を信じてついてきてくれー…… 俺は、じっと皆を見回す。 俺には、これしか無いんだ。 この、言葉しか。
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