王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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「お前は、変わらずに居れば良いんだ。 ごちゃごちゃと、難しいことを考えず。 画策せず。 そんなもんは、こっちに回せ。 お前は、心のままに。 そんなお前だから、俺達はついていくんだからー……」 と。 「チビは非力だからなぁ。 仕方ねぇから、守ってやる」 「考えるのは、こちらが引き受けます。 貴方は、貴方がなすべき事をしてください」 「俺、各学年に結構友達も知り合いも多いんで、皆に協力を求めるっす!」 「俺はぁ、哀ちゃんが傷つかないように手足になるよぉ」 「………………」 言葉が出ないってー…… こういうことだと思う。 蓮、せっちゃん、カナたん、ひぃりん、円。 皆が俺を見てる。 皆の言葉がー………… 心に広がる。 っ、 「なー………… 何だよ!!! 本っ当に、お前らは俺の事が好きなんだなーー!! やめろやめろ、照れる! こんな平凡崇めても、何も出ないぞ??!」 なんだよ、なんだよ! 皆やる気じゃんか!! 上等!! 流石、俺の仲間達だ!! 言葉に出さなくても、皆の気持ちが伝わってくる。 『信じてる』 にやにや。 嬉しさに、にやける口元を隠して俺も言ってやる。 「………てか。 ここまで話を聞いといて、今更抜けるとかー…… 許さないからな!! 逃がさねーよ…!」 と、自信満々で言う俺は、絶対変な顔で笑っているんだ。 やってやろうぜ!! 皆で!!
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