王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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所詮俺は脇役だ。 モブだ。 通行人その1だ。 そんな一般人な俺に、何故に荒波のど真ん中に居るバカ共を潰さねばならない。 ………まぁ、会長である蜜埜が居なくなった事により、生徒会で仕事をしているのは書記1人。 書記一人で捌ける仕事の量じゃない。 その書記もいつまで保つか…… 転入生と他の生徒会役員は好き勝手にしてるし、それに不満を持つ者や、転入生が気にくわない親衛隊の制裁やら、それに乗じて暴れる奴らとか… 蜜埜が入院したのはかなり痛いな。 トップが居なくなったことにより、更にこの学園は荒れるだろう。 それを感じて不安や怯えを感じている生徒も多い。 さり気に、俺の友人や幼なじみも巻き込まれているが……。 ……しょうがない。 可愛い妹と、今まで頑張った蜜埜と、今も頑張っている幼なじみと友人の為に、動いてやるか。 面倒だけど。 平穏が崩されるの嫌だけど。 多分、このまま傍観者であっても学園は荒れるだろうから平和なままではいれなれないだろうし。 てか、哀奈はこんな平凡に何を期待してんだか。 だが、こんな俺でも何もしなかったら…… 妹には泣きながら嬉々として腐ネタにされ。 友人にはマジでボコボコにされ。 幼なじみには無言で泣かれて、責められるだろう。 …あぁ、胸と胃が痛い。 とにかく、桐生 哀留いっきまーす!
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