王道学園と、平凡と見せかけた非凡

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【2話】 そう思ったら早速行動開始だ。 俺はまず授業をサボり、街に降りた。 (因みに学園から街までは車で3時間ほどはかかる。さすが王道だな) 街に降りたら、まっすぐ美容室へ。 うん、約5年ぶりの美容室。 エスカレーター式の学園だが、俺は中学から入った外部生で、その時以来髪は適当に自分で切っていた。 今俺は高2であり、見た目は黒髪で前髪が長くザンバラ髪で、ぱっと見暗めなのだ。 そんな適当に伸ばし切っていた髪をプロに切ってもらう。 おぉ、視界が広がった。 シャキンシャキンという音を聞きながら、次の行動を考える。 あぁ、あいつらに連絡をしなければ…… 無事に髪を切り終え、帽子を目深にかぶり再び3時間かけて学園に戻る。 校舎内に入りながらある一室を目指す。 ちんたら歩いてはいられない、見つかる前に行くんだ俺。 風になれ、俺!! そんな事を思いながら携帯をいじる。 『諸事情により戻る。集合されたし』 「送信っと」 ポチリとボタンを押して電源を切る。 受信拒否だ。 あとは、まぁ……なんとかなるだろ。 折りたたみの携帯をポケットに仕舞い、ふと見ると見えてきた目的地。 【風紀室】 そう書かれているドアを、ゴンゴンと足で蹴る。 中からガタンドタンっと音が聞こえ、思いっきり目の前のドアが開けられた。 おい。危なく鼻ぶつけるところだったぞ。 ドアを開けた人物をじっと見た。 ソイツも俺を見ていて、視線がぶつかったー……
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