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「テメェー……逃げられると思ってんのか……?」
重低音。重いよ。
腹にビリビリと響くようなひっっくい声をかけられました。
怖いです。
あれ、俺これ死んだ?
ギリギリと捕まれてる腕が痛い痛い。
これ絶対徐々に力入れてるよ。
「…いてぇよバカ。お前が無言なのが悪いんじゃんかバカ。怖いんだよバカ。逃げねぇからマジ手離せよバイテテテテテ!!!すいません水沢副委員長様!!調子こきました!!!お手を離して頂けますでしょうかぁぁぁぁぁ!!!!!!」
バカバカ言ってたら、腕からミシって音が聞こえました。
泣きながら訴えたら、ようやく腕を放してもらえました。
大丈夫、俺の骨は丈夫なはず!!!
腕をさすってたら、金髪君が頭をさすりながら中に入ってきた。
あ、割れてなくて良かった。
目が合うと、へらっと笑みを向けられた。
「ごめんなさぁーい。会えたのが嬉しくて、ついはりきっちゃったぁ~」
ペロっと舌を出して謝罪する金髪君。見た目はチャラいイケメン。
風紀委員一年の岸沼 円(キシヌママドカ)
根は良い子なんです。
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