まえがき

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まえがき

現在、西暦2019年2月1日。 平成も今年で終わりとなります。平成と世紀末を掛け合わせて、平世紀末といったところでしょうか。 平成に生まれた私ですが、平成から今にかけて思い返して見ると、様々な出来事が世界中でありましたが、人間、楽しい事はすぐに忘れ、辛い記憶が残るというように、自然と思い出したくもない悲惨な出来事があった過去を考えてしまうものです。これは私達「生物」の遺伝子に宿っている「生存本能」に対する「学習」があるためでしょうか。 生物学的、あるいは心理学的に言えばそういった解釈になるのかもしれません。しかし私はこういった結論に至る事を大いに否定します。違うのです。私達はそういった心に焼き付いた過去の出来事を、「生存本能」だとか「トラウマ」などと言い切りません。 そういった出来事があったから思い出すのではなく。 自分の中でどう解釈して良いかわからず、ただひたすらに思い悩み、泣き崩れる事にも疲れ、泣く事も出来ず、奇跡や希望にも見放された事を理解し、前も後ろも真っ暗でただ1人恐怖に震えている。 そんな絶望の中でも人間は抗い、今を考え続けるのです。     
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