俺ンダー

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ありえないミッションが書かれた俺ンダーを、私は若宮くんからしっかりと手渡された。 「じゃあね、爽子。毎日報告してね?写メ付きで」 「え・・・え・・・」 「そこ、ラインID書いてるから」 「あ、あっ・・・」 「あ、いいよ。今日は俺の奢りで。じゃ、頑張ってね。期待してるよ」 ポカンと立ち尽くす私に若宮くんは聖母のように微笑むとスタスタと去って行った。 小さくなっていく若宮くんの後ろ姿。 「ど・・・どうしよう・・・」 こんな時に連絡先ゲット!って一瞬浮かれた自分が情けない。 だって、こんなミッション達成できるわけない。 無謀な内容ばかり。 フラれたも同然。 それより、若宮くんはいつもこれを持ち歩いてるの? 近寄る女の子を手っ取り早く振るため? それともイジメ?! 若宮くんって・・・ 「なんだか思ってたのと違う……」 俺ンダーを持つ右手が、とてつもなく重たく感じた。
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