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彼が降りる駅は知ってる。私の1つ前。
私は彼の後をついて電車を降りた。
帰宅ラッシュの人混みを掻き分けて、彼の服の裾を捕まえた。
「あのっ!!すみませんっ!」
歩みを止めた彼がサラヘアーを風になびかせながら、スローモーションのように振り向く
ん?
決して私の目がおかしいのではないよね?
スローモーションの動きで彼は振り向いた。
時間を操る天才?
ていうか眩しいっ!
王子眩しいっ!
金色のオーラでめまいがした。
王子との距離約80センチ。
「あの、私、白玉女子校の椎名爽子と言います!以後お見知りおきを!それで、あの、あなたに一目惚れしました!
友達からでいいので、まずは私と友達になってくれませんか?!」
そう言って私は地面に頭がつくくらい、深くおじぎをした。
お願い・・・お願い
友達からでいいの・・・
目をぎゅっと瞑って、
彼の言葉を待った。
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