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フロッピーディスク
闘竜は赤原の部屋をくまなく調べた。
パソコンやスマホはあるがネットなどは出来ない。ワープロに何か残ってないだろうか?
フロッピーディスクを差し込んでみた。長らく廃れていたアイテムだが、紛争で通信網がお釈迦になってから日の目を見るようになった。
…………………データが開いた!
塩山って名前が気になった。
塩は溶ける。
とある小説家が古物商で購入した年代物の帽子、その翌日には盗難されてしまう。これに端を発して、塩山と彼の「女友達」である金髪の婦人にまつわる事件が続く。いずれの事件でも、可児警部の堅固な包囲にかかわらず、塩山と金髪婦人は決して脱出不可能なはずの状況下で姿を消してしまう。
一連の事件の中で歴史的価値も高い赤ダイヤを盗まれた黒村夫妻によって、イギリスから名探偵エロルックが招聘される。エロルックは当初は塩山の数々の妨害によって二の足を踏み、地元の盟友も重傷を負わされてしまう。
しかし、塩山が姿を消した家がすべて同じ建築家の手になることに気付いたエロルックは、この建築家に助手として働いていた塩山が、自分のために数々の秘密のからくりをこれらの家屋に施していたことを見破り、ついには塩山の最大のアジトをつきとめる。
これに対して塩山も先手を打って、エロルックを拉致し、韓国行きの貨物船に閉じ込めて送り返す。エロルックが不在のうちにアジトから撤退しようとした塩山だったが、エロルックは彼の思惑を見破って日本に戻って来てしまう。
エロルックの活躍で塩山は生涯2度目の逮捕を受けることになる。
しかし、警視庁の意表をついて脱走を果たした塩山は、ある避暑地で好敵手エロルックに対して別れの挨拶を果たすのだった。
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