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『だか、しかしである!我らが女神であり抗う術のない書記長である千夜子同志には、決定的に足りない部分があるのは確かなのだ!!』
「おいこいつ!我が党の最高指導者である【千夜子同志】に疑義を申し立てたぞ!!」
「重大な党規違反だ!!全人民を代表して逮捕せざるを得ん!!壇上から引きずり下ろせ!!我々は弾劾裁判の開催をここに要求する!!」
『ぬわ!同志諸君なにをする?!』
いったいなんの主義主張をもった政党なのか、そもそも世界のどこらあたりに存在しているのか、党名が何というのかも全く意味不明ながら、彼ら二人のあいだには確かに【我が党】への、いやそれどころか、世界のどこにも居もしない、もとはチョコレートの擬人化【千夜子書記長】への絶大な忠誠心が具現化され心のうちに芽生えさせてしまったのだ。
そしてこの異様に高揚した気分が彼ら自身を囃し立て、彼らのリーダー格である黒縁メガネに対する暴挙へと心情を変換させるのに最早、躊躇する暇を与えはしなかった。
「革命だ!!この虚言を呈する為政者を隠れ独裁者を我々の手で総括するのだ!!」
「いまこそ我々人民が正しい政治に人々を導くときである!!」
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