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グラウンドに着いた僕は驚いた。綺麗な、土。整った外野の芝生。ウチの学校とは比べものにならないくらいだった。見とれていると、勇平が
「じゃあ、ランニングから始めか。」
僕達三人の練習が始まった。
最初は予定通り、ランニング、キャッチボールから始めた。
「雅雄、キャッチボールとはいえ、これを怠ると何にも出来ないからな。」
「へっ、そうなの?」
僕は勇平の言葉に素で聞いた。
「確かに、キャッチボールは基礎中の基礎だからな。」
竜は球を投げながら言った。
「ぅん、竜の言う通り。一球一球、考えながら投げないとな。」
「へぇ。」
僕は、そう言われて、考えてみた。
確かに考えてみるとまた違う投げ方になるな。例えば、相手の取りやすいとこに投げるとか。ん?待てよ。さっきから、勇平は同じとこにばっか投げるなぁ、胸の辺りだな。確かにここはとりやすい。じゃあ、俺も竜の胸に投げれば取りやすいかな。
僕は、竜の胸に向かって投げた。すると竜は笑みを浮かべながら勇平に球を投げた。
「じゃ、次にいこうか。」
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