ストライク

練習のみ

「おーい、竜、ちょっと手伝ってくれ。」
「ぅん？いいけど。」
こうして、僕は本格的に野球をすることになった。
ノックをするのは勇平、僕は球をとって、ファーストの竜に球を投げればいい。だだ、それだけだ。
「じゃあ、いくぞぉ。」
カーン
…パシッ。
よし、後は投げるだけ。
「エイッ」
掛け声と共に球を投げた。見事にストライク送球だ。
「次ぃ」
ドンドン球がくる。僕もそれに反応して球をとる。何度かエラーをしたが、送球は全てストライク送球だった。
「決まりだな、竜。」
「あぁ。雅雄はショートだな。」
「ハァハァ。疲れたぁ。」
「よく、勇平のノックをあんなに取れるなぁ。」
「だって、球を取るだけだろ。簡単だよ。な、勇平」
「それが出来たらみんな練習なんてしないって」
と、勇平に真面目な顔で言われた。
とにかく、僕は今日からショートをメインポジションとして練習してたまに、ライトの練習もこなしていくのであった。