729人が本棚に入れています
本棚に追加
僕達は、病院を出た。
咲はまだここにいると言った。
僕と竜はいつものグラウンドに向かっていた。
僕は勇平に色々教えてもらった。たった二年だけど、仲間として、友達として共有した時間は計りしれないものがある。
竜だってそうだ。昔からの付き合いだった竜はどう思っているのだろう。やっぱり悲しいだろう。
そう思っていると、突然、夕立が起きた。
激しい雨だったため、僕達は雨宿りをした。
僕は雨が降ってから初めて、竜の顔を見た。
雨なのか、それとも涙なのかはわからなかった。
竜は、口を開いて言った。
「夜、グラウンドに来てくれ」
最初のコメントを投稿しよう!