それぞれの道

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僕達は、病院を出た。 咲はまだここにいると言った。 僕と竜はいつものグラウンドに向かっていた。 僕は勇平に色々教えてもらった。たった二年だけど、仲間として、友達として共有した時間は計りしれないものがある。 竜だってそうだ。昔からの付き合いだった竜はどう思っているのだろう。やっぱり悲しいだろう。 そう思っていると、突然、夕立が起きた。 激しい雨だったため、僕達は雨宿りをした。 僕は雨が降ってから初めて、竜の顔を見た。 雨なのか、それとも涙なのかはわからなかった。 竜は、口を開いて言った。 「夜、グラウンドに来てくれ」
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