姉に似た人

「ごめんな、話が逸れて。なあ、涼子さん、元気か？」
「ああ、元気だよ。」

　悪臭が鼻をつく。部屋の換気をしていないからか。しかし、何故いきなり涼子―僕の姉―の話になるのだろうか。冷や汗が頬を伝うのを感じる。

「ネットの動画にさ、涼子さんに似た人が映っているんだよ。でも、その内容がなんていうかさ、弟のお前には言いにくいんだけど、スナッフムービーってやつみたいなんだ。」