第4章

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私の返事に満足したのか霧さんは私を連れてお土産コーナーへ向かった。 お土産コーナーには沢山のものが並んでいて全部見て回るのだけでも時間が掛かりそうだった。 でも今回は自分用ではなくて霧さんへということでそれだけでかなり絞られる。 霧さんはぬいぐるみとか興味無いだろうしお菓子って感じでもないだろう。だとしたら普段使いできる文房具とかになるのだろうか? そう思って文房具コーナーに来てはみたが可愛らしいものしかなく霧さんが持つには違和感があった。 (何か霧さんが持ってても不自然ではないもの…) 辺りを見回してみるとある1ヶ所に目がいった。そこは所謂アクセサリーが並んでいる場所で可愛らしいものから大人の男性が持ってても不自然ではないデザインのものも置いてあった。 ここなら霧さんに見合ったものもあるかもしれないと探しているとあるものに惹き付けられた。 それはチェーン部分がシルバーで出来ていて、飾り部分には銀の枠に見え方によって黒から青に変化する石のようなものがついているネックレスだった。 他にも赤や黄色など様々な色があったが霧さんに似合うことを考えたらこの色以外、有り得なかった。 「あの……これください」 「はい!ご自宅用ですか?プレゼント用ですか?」 「えっと、プレゼント用です」 「かしこまりました!包装致しますのでしばらくお待ちください」 明るく対応してくれた店員さんに選んだネックレスを渡して包装してもらう。 綺麗にペンダントケースに入れて、小袋にリボンまでつけて渡してくれた。 「ありがとうございます」 「ふふ。喜んでもらえるといいですね!」 「……はい」
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