贈り物

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社会人になってからも、派手な女性関係に、二股三股はあたりまえ、挙句に 結婚詐欺まがいまでしでかし、あいかわらず見た目は良かったが、堕落していた。 「あーあ、もっといいこと、ねーかなぁ。」 と、一人暮らしの台所のテーブルに、数年前に見た、白い包みが! 「マサルへ」 「おーっと。女神様のプレゼントか!」 喜び勇んで、包みを開け、そのチョコレートを一口食べた。 身長が縮んだ気がした。 翌日の2月14日、誰からもチョコレートをもらえない。 「まじかよ!」 道行く人が彼を見て、顔をしかめる。 家に帰って鏡を見て驚く。まったくの別人がそこにいた。 醜悪な顔に体。顔中にイボやシミがあり、 背骨も変形していた。 「これが俺なのか!?」頬をつねり、ひっぱたく。痛い。
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