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昼休みになると仲間の輪からひっそりと抜け出した俺は、体育館裏で一人悶々としていた。 ポケットから取り出した小さな鍵は、未だ何に使用するモノかわかってはいない。 あのお爺さんの正体も気になる所だが、この鍵をお爺さんに渡した人物が誰なのかということが一番重要なことだ。 …大切な人。 しかし、俺にとってそのカテゴリーに分類されるのは両親と志保だけだ。 だけど、どちらも検討違いだと思う。何故ならば、本人が直接渡せば良い話しだからだ。 わざわざ、見ず知らずのお爺さんを仲人にする必要はない。 …そうなると誰なのだろうか。それとも、本当にただの暇潰しか? と、考えていると体育館の外にある水道から水が出る音がした。
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