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ボクの受けたファーストインプレッションはまさにそんな感じだった。彼女は髪も染めておらず、透き通るような色白で化粧も薄くナチュラルだ。隣に住んでいる同級生の妹。そんなイメージがピッタリの彼女だった。
「こんばんわ、初めまして。」
ボクも同じような挨拶を返す。
すると彼女は、いきなりボクに抱きついて唇を合わせにきた。ボクもそれに応えるように彼女を抱きしめた。
しばらくの時間、ボクの息と彼女の息が挨拶を交換する時間が流れていた。その間、ボクの耳には彼女の吐息と心音しか聞こえていなかった。
何分経っていただろう、ようやくお互いの吐息と匂いを確認できた頃、彼女の体がスッと離れた。
「今日は指名してくれてありがとう。」
ニッコリ微笑んだ笑顔がとってもかわいい女の子だった。
「よかった、可愛い子で。ちょっとドキドキしてたんです。」
「で?どうでした?気に入っていただけましたか?」
「はい。普通の女の子っぽい雰囲気なので安心しました。ボク、化粧の濃い女の人がダメなんです。匂いもきついし。」
「私ね、まだ学生なんです。就職活動もしなきゃいけないし。」
「ということは今年二十二歳ですか?」
「はい。」
「じゃあボクと二つ違いですね。」
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