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そう言って彼女は一旦奥へと引き下がる。何か期待をしていたのだろうか、ボクはそれなりの準備はしていた。やがて彼女はおしぼりを持ってボクの席に戻ってきた。そして再びニッコリと可愛い笑みを与えてくれるのである。
「ミウさんは毎日お店にいるんですか?」
「いいえ、今は日曜日と月曜日と金曜日です。まだ学生ですから。」
「そうですよね。少しホッとしました。」
「お兄さん、さっきからずっと私の胸に手を当ててるだけですよね。」
「いや、少しだけ動かしてますよ。ダメでしたか。」
「いいえ、そんなソフトなタッチの人って他にいないので。みんな結構乱暴ですよ。」
「ボクはこれでいいです。なんだかもったいなくて。」
「うふふ。優しいんですね。私はその方がうれしいです。」
ボクは初対面の彼女にいきなり乱暴な振る舞いができるほどタフではなかった。元々優しすぎると揶揄される男である。ボクとしてはごく普通の振る舞いのつもりだった。
しかし、彼女の吐息とスベスベとした肌触りに尋常でいられるはずもなく、ボクは彼女に懇願してみる勇気を振り絞る。
「ミウさん、ココにキスしてもいいですか?」
ボクはやや照れながらも、彼女の丘陵の頂点に目線を指しながら甘えてみた。
「うふ、いいですよ。」
すると彼女は自らボクに体を預けてくれる。
丘陵の頂点では、薄肌色の小さな石碑が少し緊張した面持ちでボクの唇を待ち構えている。ボクは彼女の背中を抱き寄せるようにして、唇と舌先で出迎える。
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