▽エピソードその二▽

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「もう少しいてくれるの?」 「いいよ。そのつもりで来てるし。おねだりしてくれる?」 少しエスっ気な感じでお願いすると、かなり恥ずかしそうにおねだりのポーズを作ってくれる。 「アッくんお願い。もう少しミウのそばにいて。」 言い終わるとすぐにボクの胸に顔を埋める。その後にボクを見上げた時の照れた顔がなんとも言えず可愛い。ボクはギュッと抱きしめて唇をねだる。 そんなやり取りがボクに次の楽しい時間をつなげてくれる。 次のセットに入る頃、ボクたちはようやく互いの間合いがわかってくる。だからボクは、色んな話をしたくなる。色んなことを聞きたくなる。 「ところでミウちゃんは大学生だったよね。卒業したら会えなくなるんだよね。」 「うーんとね、もう就職先は決まってるんだけど、勤務地が結構全国にあって、どこに配置されるかわからないから。近くだったら続けてもいいかなって思ってるんだけど。」 「逆じゃない?近くだと、仕事関係の人とかと会っちゃうよ。だから少しは距離が離れてる勤務地の方が続けやすいんじゃない?」 「そうだよね。気付かなかった。」 「教えてあげたお礼に、もっと抱っこしてもいい?」 「うふふ。」
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