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ヒデはササッと注文を済ませると、鞄の中から何やらプリントを取り出していた。
「見てみろよ。」
そう言って取り出したのは、ある店の割引チケットだった。どうやらボクが想像していたとおりの店だった。
「ここで軽く腹ごしらえをしたら、すぐに行くぞ。九時までにチェックインすることが割引の条件なんだ。」
「オレはこういうの行かないって言ってなかったっけ?」
「知ってるよ。だけど最近のアキラにはこういう刺激が必要なんだって。いつまで草食男子を気取ってるつもりだ?もういい加減に過去の話を忘れて、新しい道を探さなきゃ。」
「そのことと、この店に行くことと、どういう関係があるのさ。」
「もう一度、女の肌に触れたら、きっと何かが変わると思うんだ。この店の女の子はみんないい子だから、きっとおまいさんの機嫌が変わるような気がするんだ。騙されたと思ってついて来い。おまいさんも嫌いな方じゃあるまいて。」
「それはそうだけど・・・・・。」
「だから騙されたつもりで来いって言ってるんだよ。」
その話を聞いていた『ロッキー』のマスターが話しに割り込んできた。
「なんだよ、アキラはホモなのか?なんならオレの馴染みの店を紹介してやろうか。かわいいコばっかりだぜ。」
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