▽エピソードその七▽

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「それは違うらしいぜ。そこんところが実に曖昧なんだが、そういうところを聞きたいんだよなあ。」 「たまたま出会っただけさ、コーヒースタンドで。それだけだよ。」 「メシを食ったのもそのスタンドか?」 「違うけど、その後も偶然が続いただけさ。ただのラッキーだよ。」 「ようするに運が味方してるってこと?」 「そう、運がいいだけ。なっ、何にも参考になんかならないだろ。さあ、それよりもタカシの新婚生活の話を聞こうよ。」 今まで黙ったまま明後日の方向を向いていた新婚のタカシは、急に話を振られてあっけにとられていた。 みんなもボクからはこれ以上新しいネタが出ないだろうと踏んだのか、矛先をタカシへと向けていった。それからのボクは話題がもう一度ボクへ戻ってこないようにと気配をずっと消しながらみんなの輪に参加していた。そんな同窓会だった。 おでん屋を出た一行は、ヒデの先陣で地元のガールズバーに行ってはしゃいだ後、朝までカラオケで羽目を外し、日が昇る頃にようやく帰路に着くのである。 さすがに夜通し遊んだお陰で、眠い目をこすりながら・・・・・。     
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