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「もちろんさ。なあんてね、実はあんまりよくわからなかったんだけど、半分は当てずっぽうさ。」
「なんだあ、やっぱりね。ちょっとドキッとした。」
「ごめんね。お詫びに、でもないけど。」
そう言ってボクは鞄から小さな包みを取り出した。
「静岡のお土産。」
「開けてもいい?」
ボクがうなずくと同時に袋を開いていく。
入っていたのは石鹸だった。
「静岡って言えばお茶でしょ。お茶の成分が入った石鹸だよ。何に良いかはわかんないけど、なんだか良さそうだったから。お肌に良いって書いてあったし。」
「ありがとう。大切に使う。でも使うのもったいない。」
「折角買ってきたんだから使って。良かったらまた買ってくるから。」
どうやら気に入ってもらえたようだ。
やがて料理が運ばれてきて、ボクたちのテーブルを彩る。
ディナーにはまだ少し時間が早いので、店内の客もまばらだ。そんなゆったりとした空間でゆったりとした時間を過ごす。
けれどもそんな楽しい時間はあっという間に過ぎるのである。
「今日も美味しかったわ。」
「ボクはいつもどおり美味しかったよ。」
「そろそろ行かないと叱られちゃう。」
「今日も一緒に行かなくていいの?」
「ダメよ、一緒に来ちゃ。後でゆっくりとね。」
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