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「できるさ。指名できる嬢のリストから外せるだろうし、以前の客で指名させろって言うヤツは入れなきゃいいし。フリーに回らなきゃ追加指名も無いだろうし。他のお嬢のヘルプだけ回ってりゃ問題ないさ。それより、ソーセージを食え。これホントに美味いから。北海道からの取り寄せだぞ。」
ケンさんやユウさんの話を聞いて、なんだか落ち着きを取り戻したボクは、ケンさんおススメのソーセージを齧り、ハイボールをお代わりして、スッキリとした気分で店を出ることができた。
記念すべき夜―――。
空では下弦の月が薄笑いを浮かべたような表情でボクを見下ろしている。
今宵だけでも色んなことがあった。そしてこれからも色んなことがあるだろう。
ボクが彼女をミウと呼ぶのは、あと一夜限り。
その夜のためにボクは次の準備へと取り掛かることになるのである。
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