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『うん……。
ごめんなさい。』
『泣くの なし!!
私がイジメてるみたいやんか!
松本くんに見られたら 怒られるわ。
それからね、次からは相談してよ?
リホちゃんと恋バナ出来るようになるの
楽しみにしてたんやから!!』
『うん。ありがとう~(涙)。』
ぎゅーっと抱きつくと
恭子ちゃんは
ちょっと興奮して言い過ぎたね。ごめん。って
謝ってくれました。
でも謝るのは私の方です。
こんなにみんなに
心配してもらって
見守ってもらってたのに
私は自分のことしか考えてなくて。
ちゃんと向き合わないと失礼だよって
はっきり言ってもらえて目が覚めました。
『泣かしちゃったお詫びに
良いこと教えてあげよう♪』
そう言って恭子ちゃんは
“ どれだけ松本くんが
リホちゃんに振り回されてたか ” という話を
延々としてくれました。
(回想の)みんなで食事をしてる時に
松本くんが実行委員会を抜けてきたのは、
ヒデくんが
『リホが酔ってフラフラ。
このまま帰すの危ないから さっさと迎えに来ーい!』ってメールしたら飛んできたこと。
私が横井さんとずっと連絡をとったり
会ったりしてるのをすごく気にしてたこと。
でも彼氏はいらないって言ってるから
しばらくは放置するって決めてたのに
ユキくんと どんどん仲良くなっていくのをみて
松本くんが かなり焦ってイライラしてたこと。
他にもたくさん。
そんな私の知らなかったことを聞いて
また赤面です。
『ね?だから自信持って!!
松本くんは そんなに振り回されても
そんなアホなリホちゃんがいいねんて!』
こんな話を聞いてしまったあとでは
さっきまで以上に挙動不審で
松本くんと目が合わせられなくて
ドキドキしながら次の授業を受けたことは
言うまでもありません。
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