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「ということは、タカハシが来る前なら盗むことは可能か。そしてタカハシもメガネに会うまでのアリバイはない」
「僕は人のチョコを盗むほど、馬鹿ではありません」
「拙者は3次元には興味がないでござるよ」
アリバイがないからと言って、動機があるわけでもない…。とりあえず、鍵をもらったことが本当かどうか担任に確かめてみよう。
ちょうど廊下を歩いていると、先生を見つけた。
「先生、今日の朝は総一郎が鍵を取りに行きましたか?」
「ああ、そうだよ」
メガネが言っていたことは本当のようだ。
先生はアキラを見ていた。
「明君は、今日は珍しく早かったね。いつも匠君と遅刻ギリギリでくるのに。今日は1人だったし」
と笑いながら、職員室に先生は戻っていった。
…?1人?俺も来ていたが、朝に担任には会っていない。
「先生、ボケてんのか?俺はタクミと一緒に来たぞ」
と笑っていたが、普段真面目な先生のことなので冗談ではない。だとすると…俺の中でパズルのピースが揃った。
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