1.初めてのバレンタインチョコ!?

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朝食を食べ終えた俺は、軽く身支度を済ませる。 鏡で己の姿を確認する。 どこにでもいるような平凡な男子高校生。ブサイクなわけでもないしさ、いいじゃん、俺!きっとモテ期は到来する。ガッついてはダメだ。 [AM6:30] いつもよりもかなり早く、学校に行こうとすると母に止められた。 「帰ったら、お母さんのチョコあげるね」 「い、いらねーよ」 この歳で母のチョコもらうとかマジ恥ずかしいし。 それに、今年こそはチョコがもらえるかもしれないし。 「鼻の下伸ばして…。私は兄ちゃんにあげるチョコはないからね」 「いらないって」 妹からもらうチョコに喜ぶほど、俺もシスコンではないしな。俺はため息をつきながら、家を出た。 今日の天気は、気持ちの良い晴れ。ご機嫌よく、学校に向かう途中に、後ろから声をかけられた。 「よ、タクミ!」 「おはよう、アキラ!」 爽やかに登場したアキラこと、笹木明は俺の親友だ。幼稚園の頃から同じ学校に通い、家も近くでいつも一緒だ。クラスも同じだ。 スポーツができるが、学力は無し。けど、熱血でみんなからも人気がある。が、モテない。しかし、いつも遅刻常習犯であるアキラがなぜ、この時間に?
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