14人が本棚に入れています
本棚に追加
『…春子さんは?』
『おばちゃんは知らんよ。携帯出えへんし』
『…違う違う、春子さん帰ってくんのん遅いなぁ…もう夕方やで。』
おっちゃんはそう言って、また焦点が合わなくなった。
『…とりあえずな、検査入院せなあかんみたいやし、隣の川崎さんにおっちゃんのこと、頼んでいくわ』
壁に向かって私は言い、
翌日にはコンビニを辞め、男と別れた。
金髪で、左腕に私の名前の刺青がある。
AO FOEVERと刻みながら、
1度も本気で私を愛さなかったバナナ男と。
最初のコメントを投稿しよう!