三年前のある日

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 そして、一同が動く。  「私も、いただきます!」  「いただきます」  「いやあ、これは美味しそうだ」  次々と、花の蝋細工を口に放り込んでは、時々うぇっとなりながら、楽しそうに食べた。  (蝋じゃねえか!)  (チョコじゃない)  (苦行・・・)  部下が自分に倣って食べ始めたので、チョコレートではなく蝋細工の花だと露見してしまった千代田は、内心焦った。  だが部下たちは、なんだか都合の良い方向に誤解しているようなので、とりあえず自分のプライドは守り切ったと、千代田は胸を撫で下ろした。  しかしある一言で、彼らの努力は、一瞬にして水泡に帰すことになる。  「ねえ、それチョコじゃないよ」
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