三年前のある日

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 彼らが振り向くと、そこには小学生くらいの少年がいた。  今日のパーティーは、一応、子供連れでも良いことになっていたのだ。  「それ、飾りだよ。なんでおじさんたち、そんなもの食べてるの?」  少年は、とても正直に、残酷な真実を伝えた。  「君、失礼だなあ。これは、チョコレート、だよ?」  幹部のひとりが、少年を諭すように、優しく話しかけた。  心のなかでは、空気読めや、とギリギリしていた。  えー本当に?と少年が近づいて、花のひとつを口に放る。だが、すぐに吐き出して、  「ローソクだよ、これ。チョコな訳ないじゃん」  皆が言えなかったことを、あっさりと口にした。  幹部たちが何かを言おうとした、その時、  「君の・・・言う通りだ・・・」  そう、千代田が言った。    その目からは涙が零れ、ガクンと崩れ落ち、床に膝をついた。
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