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「ありがとうございます。でも、何かあってはいけませんので。勤務時間は気になさらないで下さい。これも勤務時間内ですので」
言葉だけはそれらしいことを言っているが、眠そうな口調がまったく伴っていない。
「え? お前の勤務時間て二十四時間なの?」
それって労働基準法違反だろうが。
「ええ、まぁ。内々契約です」
「は? どういうこと?」
「大人の事情ってやつです。旦那様が望み、僕も条件を飲んでそれ相応のお手当てをもらっている。あまり気になさらないで下さい。今春様のお邪魔になるようなことはいたしませんので」
「はぁ」
……めんどくさい。非常にめんどくさい。こんなのが張り付いてたら夜遊びも楽しめなくなる。どうやってクビにしてやろう。う~ん……。
「気になさらずっていってるじゃないですか。夜遊びも今まで通りで問題ありません。無事に送り届ければ旦那様は満足されるんで」
新田はしれっと俺の心を読んだかのように言った。
鼻持ちならないやつだ。
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