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「終わる? 何故だ!」
『お前が平坦に繰り返す日常に沈み、希望を忘れたからだ。
既に【私】からSG耐性は殆ど失われている。
外界は再びSGに満ち、噴き出した終末論から凶悪なテロリズムが横行している。
ここはその対象の本丸だ。
明日を待たずにこの施設は核爆発に見舞われ、〈私〉もお前も消え去る』
「そんな……! 世界は滅びるとでもいうのか!?」
『滅びる。より正確には「役目を終える」のだろう。〈私〉という存在を産み出すための』
「どういう事だ?〈私〉は一体、何者なんだ……?」
『人類の文化に照らせば、神、仏、超人――といった所か。呼び名は何でもいい。
『魂』の修練を終え、より上位の次元へと至る者だ』
「『魂』の修練?」
『輪廻転生だ。
通常、幾億回もの転生を経る事で『魂』は磨かれ、やがて高次元へと位相を変える。
結局この星においては、〈私〉とあと数名のみしか生まれなかったが』
「何故……何故〈私〉はそこに至れた?」
『上質な『魂』の寄る辺が多く存在したからだ。そう、幾千幾万と産み出された【私】達だよ』
それを聞いた瞬間、「私」は理解しました。
【私】達が「私」へと向け続けた感情の意味を。
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