第三章

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第三章

「一昨日、花園美弥子さんはお亡くなりになりました」  アパートに行くなり、警察にそう伝えられた。 「一昨日の四時二十三分頃に、首を吊って自殺したとみられます」  俺の背中に悪寒が走る。 四時二十三分。 俺がメールを受け取った時間だ。    同時に俺と美弥子が付き合ったのが、四月二十三日だったので、印象的に残っている。 「いや、そんなこと‥ありえないっすよ‥。だって、あいつ、あんなに楽しみにしてたのにっ」 「落ち着いてください」 「俺の事、あんなに好きだったのに…。どうして、自殺なんか。これはきっと、何かの間違いですよ、ねぇ、そうでしょ!」  俺は警察相手に、怒鳴り散らす。
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