藤田さん、あれって本物のチョコだよね?

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一時間程経っただろうか。夕焼けが窓から差し込んでくる。 下校時間を知らせる校内放送が流れてきて、心臓の拍動が速くなっていった。 もうすぐ藤田さんがここに来るはずだ。 製作部の人達が階段を降りてくる。俺はその中から藤田さんを探したけれど、見つからなかった。もう帰ったなんてことは有り得ないはずだけど、不安が心を占めていく。いいや、弱気になってはいけない。 俺は意を決して部室の前に立ち、扉に手をかけようとすると、扉は独りでに開き始めた。
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